栃女・高1の夏休み|
数学ができなくなったら、まず勉強のやり方を立て直す
大学受験指導・教室マネジメント歴30年。数学・物理・化学を直接指導。
この記事は、以下のような方に向けた内容です
- 高校に入ってから数学が急に難しくなり、勉強の手が止まりがちな栃女高1生
- 『4プロセス』を開いても、何からやり直せばよいか分からない方
- 夏休みを使って、もう一度数学を自分で勉強する習慣を作りたい方
高校に入ってから、数学が急にできなくなった。
学校の授業は進んでいくけれど、学校の副教材『4プロセス』を開いても、何から手をつければよいのか分からない。分からない問題が増えるうちに、数学を勉強する時間そのものも減ってきた。
数学が苦手になってきた栃女の高1生には、こういう生徒がいます。
本人は「高校の数学が難しくなったから」と考えていても、ノートや普段の勉強の様子を確認すると、原因はそれだけとは限りません。勉強のやり方が分からないので、つい数学を後回しにしている、ということもあります。
もし夏休みに「数学を何とかしたい」と思っているなら、最初から難しい問題を解けるようになることを目標にしなくて大丈夫です。
まずは夏休みを使って、自分で数学を勉強できる状態に戻すことから始めてみてください。
まずは、毎日数学に触れるところから
数学が分からなくなっているときに、「夏休みは毎日2時間やろう」と決めても、何をすればよいのか分からなければ続きません。
最初は1日30〜60分程度で十分です。大切なのは、机に座ってから「今日は何をやろう」と考えなくてもよいように、やることを決めておくことです。
この記事では、「教科書の例題を写す → 解答を閉じて自分で解く → 『4プロセス』で試す」という順番で進めます。夏休み中、この小さなサイクルを繰り返します。
ここでいう「写す」は、提出のための丸写しではありません
同じ「写す」でも、目的が違います。ここは最初に分けて考えてください。
勧めない写し方
提出を終わらせるために、『4プロセス』の解答をそのまま写す。答えが埋まれば、それで終わりです。
ここで勧める写し方
教科書の例題を、途中の式変形を追いながら自分の手で書く。そのあと解答を閉じ、同じ問題を自分で解きます。
高校数学が分からなくなっていると、問題を見ても最初の一行から手が動かないことがあります。そんなときは、最初から全部を理解しようとしなくても大丈夫です。どの公式を使ったのか、次にどんな式を書いたのか、その式がどう変わって答えまで進んだのか。まずは解答の流れを、自分の手を動かしながら最後までたどります。
写すことが目的ではありません。何も書けない状態から、解き方の流れを一度自分の手に通すために使います。
写したら、次は解答を閉じて同じ問題を解く
一度書いたら、それで終わりではありません。解答を閉じて、同じ例題を最初から自分で解いてみます。
途中で止まったら、もう一度解答を見てください。確認したら、また閉じて自分で解きます。
見る → 書く → 閉じる → 自分で解く。
解説を読んで「分かった」と感じることと、何も見ずに自分で式を書けることは別です。まずは教科書の問い・例題レベルで、解答を見なくても最後まで進められる問題を少しずつ増やします。
自分で解けたら『4プロセス』へ戻る
教科書の例題が自力で解けるようになったら、同じ単元の『4プロセス』を開きます。まずは基本的な問題から始めます。
ここで確かめたいのは、教科書で確認した考え方を、少し形が違う問題でも使えるかです。
解けたら次へ進みます。手が止まったら、教科書の対応する例題へ戻ります。そこで解き方をもう一度確認し、必要ならもう一度書く。そして自分で解いてから、『4プロセス』へ戻ります。
『4プロセス』を何周したかよりも、昨日まで解けなかった問題を、今日は自分で解けるようになったかを見てください。
学校の夏休み課題とは別に考えます
夏休みに学校から提出課題が出ている場合は、学校の指示に沿って進めてください。ここで紹介している方法は、その代わりではありません。提出課題とは別に、1日30〜60分程度、自分の数学を立て直す時間を作るイメージです。課題の量や内容に合わせ、長時間よりも続けることを優先します。
まず1週間、この流れを試してみる
最初から夏休み全体の細かな計画を作る必要はありません。まずは1週間、次のように進めてみてください。
まず解き方を手に通す
1〜3日目1日目|まず写してみる
教科書の例題を2〜3題選び、解答を見ながら途中式まで自分の手で書きます。
2日目|今度は見ずに解く
前日に扱った例題を、解答を閉じて最初から解いてみます。
3日目|止まった問題だけやり直す
解けなかった例題は、もう一度解答を見ながら書きます。そのあと解答を閉じ、同じ問題を自分で解きます。
ここまでの目標:教科書の例題を、何も見ずに解ける問題を作る。
『4プロセス』で試す
4〜5日目4日目|少し形の違う問題へ
対応する『4プロセス』の基本的な問題を解きます。教科書で確認した考え方を、少し違う問題でも使えるかを試します。
5日目|止まったら教科書へ戻る
分からなかった問題は、答えだけを確認するのではなく、対応する教科書の例題まで戻ります。
ここで、「教科書ではできたのに、『4プロセス』ではできない」という違いも見えてきます。
自分だけでもう一度
6〜7日目6日目|解答なしでもう一度
これまで扱った問題を、今度は解答を見ずに解いてみます。
7日目|できるようになった問題を確認する
「何ページ進んだか」ではなく、1週間前には解けなかったのに、今は自分で解ける問題がいくつあるかを確認します。
1週間で全部できる必要はありません。自力で解ける問題が増えていれば、次の1週間も同じ流れを繰り返します。
1週間で何ページ終わったかは、それほど重要ではありません。一つの単元しか進まなくても、以前は何も書けなかった問題を自分で解けるようになったのであれば、前には進んでいます。
夏休み後半は「写す」時間を少しずつ減らす
夏休みの間、ずっと同じ方法を続ける必要はありません。
前半:分からなければ、解答を見ながらでもまず手を動かす。
中盤:まず自分で考え、止まったところだけ解答を見る。
後半:まず『4プロセス』を解き、必要なときだけ教科書へ戻る。
少しずつ、解答に頼る学習から自分で解いて確かめる学習へ移していきます。「写す」ことが目的なのではなく、自分で数学を進められる状態になるまでの入口として使います。
この進め方は夏休みを想定していますが、冬休みや連休など、数学を一度整理し直したい時期にも同じように使えます。
夏休みが終わるとき、ここまで変われば十分
この方法だけで、難しい模試や大学入試の問題まで解けるようになるわけではありません。まずは、夏休みの終わりに次のような変化があるか確認してみてください。
- 数学に取り組む日が以前より増えた
- 教科書の例題なら、解答を見ずに解けるものが増えた
- 『4プロセス』を開いても、以前ほど何もできない状態ではなくなった
- 分からない問題があったとき、教科書のどこへ戻ればよいか少し分かるようになった
全部できる必要はありません。「数学をやろうとしても、何をすればよいか分からない」という状態から抜け出せたのであれば、この夏に取り組んだ意味があります。
ここまでできたら、次は「点数につなげる」段階です
毎日数学に取り組めるようになった。教科書の例題も、以前より自分で解けるようになった。
ここまで来れば、数学を立て直すための土台はできてきています。
次は、教科書で身につけたことを『4プロセス』や定期テスト、模試の問題で使えるようにしていく段階です。例えば、『4プロセス』では条件が少し変わると手が止まる。公式は覚えているのに、どれを使えばよいか決められない。方針は合っているのに、途中式で崩れてしまう。
こうした状態になったら、取り組む量を増やすだけではなく、今のやり方のどこを変えれば得点につながるのかを見ていきます。同じ「数学が解けない」でも、公式そのものが曖昧なのか、使う公式を選べないのか、途中の計算で崩れているのかによって、次にやることは変わります。
「解ける」を「点数」に変えていくには
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その段階では、一人で学習を続ける方法もありますし、必要であれば塾を利用する方法もあります。塾を探す場合も、「分からない問題を教えてくれるか」だけでなく、普段使っている教材やノート、答案を見たうえで、必要なところは問題を解いたときの考え方も一緒に確認してくれるかを見てみるとよいと思います。
弘道塾でも、普段使っている教材やノート、答案を見ながら、必要に応じて問題を解いたときの考え方も一緒に確認し、現在の学習状況を整理しています。まずは、この夏休みに自分でできるところから試してみてください。
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