高校別・日常学習アドバイス(解説コラム)

開智未来高校|4STEPで数学が伸び悩むときに
見直したい勉強法

執筆・監修:弘道塾 塾長
大学受験指導・教室マネジメント歴30年。数学・物理・化学を直接指導。

数学の学習方法を見直すイメージ

4STEPに真面目に取り組んでいるのに、数学に時間がかかりすぎる。

分からない問題を考えているうちに、数学だけで勉強時間の大半を使ってしまう。

開智未来の生徒を見ていると、こうした状態になることがあります。

4STEPは、きちんと取り組めば力をつけられる教材です。ただし、すべての問題を「自分一人で理解してから次へ進まなければ」と考えると、真面目な生徒ほど時間を使いすぎることがあります。

特に大切なのは、どこまで自分で考え、どこから質問を使うのかです。

4STEPは、全部を一人で理解しようとすると時間がかかる

現在の理系コースの2年生は、すでに数学IIIに入っています。

進度が速い中で4STEPにも取り組むとなると、一問にどれだけ時間を使うかは意外に重要です。数学以外にも勉強する科目があるからです。

もちろん、難しい問題をじっくり考えること自体が悪いわけではありません。

ただ、「学校から出された教材なのだから、全部自分で理解しなければ」「解答を見ても分からないから、分かるまで考え続けなければ」となると、いくらでも時間を使えてしまいます。

4STEPは、分からないところを質問できる環境で使うことで、非常に有用性の高い教材だと私は考えています。

最初から最後まで、一人だけで完結させることを目標にする必要はありません。

STEP Aは、まず自分で解ける状態を目指す

STEP Aは、まず自分で解ける状態を目指したいところです。

ここでいう「自分で解ける」というのは、最初から最後まで誰にも聞かずに勉強するという意味ではありません。

質問できる環境があるなら、解答を読んでも分からないところは聞いて構いません。大切なのは、聞いて分かったところで終わらせず、そのあとにもう一度自分で解いてみることです。

もちろん、問題を見てすぐに解答を開いたり、すぐに質問したりするのではなく、一度は自分で考えます。

考える時間は人によって違いますが、真面目に取り組んでいる生徒なら、5分程度を一つの目安にしてもよいでしょう。

それくらい考えても方針がまったく立たないなら、一度解答を確認する。解答を見て分かったなら、閉じてもう一度自分で解いてみる。解答を読んでも分からなければ、質問できるところで確認する。

STEP Aレベルの例|止まった場所を確認する
三角関数の公式と合成関数の微分を確認しながら解く手書きの計算例

たとえばこの程度の問題で止まったなら、「微分が苦手」とまとめる必要はありません。倍角公式が出てこなかったのか、合成関数の微分で止まったのか。そこが分かれば、戻って確認する場所も決まります。STEP Aでは、最終的に問題を見て、自分で方針を立てて解ける状態まで持っていきたいところです。

STEP B以降は、一人で抱え込まない

STEP B以降になると、なおさら「全部自力で」を前提にしない方がよいでしょう。

4STEPの解答は、参考書のように考え方のすべてを一から説明してくれるものではありません。

解答を読んで、「なぜここでこの式を使うのか」「どうしてこの場合分けが必要なのか」「この一行はどこから出てきたのか」と感じることもあります。

STEP Bレベルの例|知識をどう使うかという判断が入る
微分係数の定義と基本極限を組み合わせて考える手書きの極限計算例

この例で使っているのは、微分係数の定義や基本的な極限です。ただ、それを知っているだけでは、最初の式をどの形へ変形するかまでは決まりません。知識を知っていることと、問題を見て使い方を判断できることは別です。

解答の行間が分からないまま何十分も考え続ける必要はありません。分からない問題には印を付け、できればどこまでは分かったのか、どの一行から分からなくなったのかまで確認しておきます。学校などで質問できる機会があれば、その部分を聞けばよいのです。分からない問題をいったん残すことと、分からないまま放置することは違います。

解答を見ることと、解答を覚えることは違う

もう一つ気をつけたいのが、解答の使い方です。

4STEPを進めるために解答を見ること自体は問題ありません。

ただし、解答を見ることと、解答を覚えることは別です。

解説を読んでも理由がよく分からない。それでも課題を進めなければならない。そこで、とりあえず解答に書いてある式や手順を覚えて、同じように書く。

これを続けると、その問題は解けたように見えても、数字や条件、問題の切り口が変わったときに手が止まります。

STEP Aなら、解答を確認したあとに、もう一度自分で解けるか確かめる。

STEP B以降で解答の行間が分からないなら、無理に丸暗記して「終わった問題」にせず、質問する問題として残しておく。

この区別は大切です。

「4STEPが終わらない」ときは、どこで時間を使っているかを見る

4STEPに時間がかかりすぎていると感じたら、単純に問題数だけを見るのではなく、自分がどこで止まっているのかを確認してみてください。

同じ「4STEPに時間がかかる」でも、原因は違います。

真面目に取り組んでいるのに時間ばかりかかると感じたら、問題数を減らす前に、まず「全部を一人で理解しようとしていないか」を確認してみてください。

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学校で使っている数学教材に真面目に取り組んでいるのに時間がかかりすぎる場合も、教材や答案、途中式を見て確認するところを絞り、必要に応じて問題を解いたときの考え方も一緒にたどります。どこまでは自力で進められていたのか、どこから質問を使うとよいのかを整理し、次の進め方を考えます。